たまに特設注意市場銘柄という言葉をニュースとかで見るけど、一体何の意味なんだろう・・・?
なんだか、漢字が多い単語だなぁ。数えてみたら8文字あるよ。
特設注意市場銘柄に指定された会社がどのような位置づけなのか解説するね!
特設注意市場銘柄とは
特設注意市場銘柄とは、証券取引所が上場廃止にするほどではないものの、企業の内部管理体制を改善する必要性が高いと判断した場合に指定される銘柄です。
この制度は、市場の健全性維持とこれに伴う投資家保護を目的としています。
具体的には、有価証券報告書の虚偽記載、財務公認会計士の不適正意見、上場契約違反などの問題が発覚した場合で、かつ、その影響が重大でないと判断された際に、特設注意市場銘柄として指定されます。
特設注意市場銘柄に指定されるとどうなる?
特設注意市場銘柄に指定されると、その銘柄は通常の取引銘柄と区別され、特設注意市場銘柄でも投資家は通常の株と同様に売買できるものの特別な取引の注意が必要とされます。
また、指定された企業は内部管理体制の改善に努める必要があり、指定から1年毎に内部管理体制確認書を提出することになります。
この確認書に基づき、取引所は内部管理体制に問題がないと判断すれば、指定を解除することができます。
しかし、指定後1年を経過しても問題が解決されない場合、企業は翌年も内部管理体制確認書を提出し、取引所は再度審査を行います。
このプロセスが3回繰り返され、依然として問題があると判断された場合は、その銘柄は上場廃止となり、整理銘柄に移行することになります。
特設注意銘柄に指定された会社の事例
特設注意市場銘柄に指定された最近の事例をご紹介します。
ディー・ディー・エス(DDS)は、2022年9月29日に特設注意市場銘柄に指定されました。理由は不適切な会計処理が行われていたためで、2023年8月3日に上場廃止となりました。
アジャイルメディア・ネットワークは、2022年6月16日に特設注意市場銘柄に指定され、架空売上を計上していたことや、取締役CFOが新規上場前から継続して不正な資金流出を行っていたことが判明しました。しかし、この企業は改善を行い、2023年8月30日に特設注意市場銘柄の指定が解除されました。
エデュラボは、2022年4月1日に特設注意市場銘柄に指定されました。取引先との共同事業において事業損失引当金が不適切に計上され、関連会社に対する売上が過大計上されていたこと、連結範囲の調整も不適切だったこと、自社所有のソフトウェアに関連する取引やメール配信取引において売上の前倒し計上が行われていたことなどが判明しました。この企業も改善を行い、2023年5月20日に指定が解除されました。
これらの事例からわかるように、特設注意市場銘柄に指定される理由は多岐にわたりますが、主に会計処理の不正や内部管理体制の不備が挙げられます。
特設注意市場銘柄は慎重な投資判断が必要
このように特設注意市場銘柄制度は、企業に対して内部管理体制の改善を促し、投資家に対しては注意喚起を行うことで、市場の健全性を保つための重要な役割を果たしています。
指定された企業は、投資家に対する警告として、また市場の健全性を保つために、内部管理体制の改善に努める必要があります。
投資家の方はこれらの情報を踏まえ、慎重な投資判断を行うことが求められます。
ふむふむ、どうやら良くないことが起こった場合に指定されるようだね。
最悪のケースとして、上場廃止につながるリスクがあるのであれば、取引するかどうかは注意しないといけないのね。。
上場廃止がレッドカードだとすると、特設注意管理銘柄はイエローカード(アラート)のイメージだね。ただ、内部管理体制の改善次第では、上場廃止を免れることができるよ。