前回の続きなんだけど、ハイフといわれても何をすればいいのかわからないよ。
製造間接費の内容はわかったけど、どんな方法でやればいいのかだわね。。
配賦というのは、製品一つ一つにコストを付けていくことなんだけど、まずはどんな種類があるのか解説するね!
分類その1 部門別計算を行うか
部門別計算を行うかどうかという分類方法により、製造間接費の配賦は以下の2つの方法に分けられます。
1-① 総括配賦
1ー② 部門別配賦
1ー① 総括配賦
総括配賦とは、費目別計算で把握した工場全体の製造間接費を適切な配賦基準(総括配賦率)によって各製品に配賦する方法です。
1ー② 部門別配賦
部門別配賦とは、工場全体の製造間接費を各製造部門に集計した後に、部門別製造間接費を各製品に適切な配賦率を用いて配賦する方法です。
製造間接費を各製造部門に集計する際に部門別計算が行われます。
分類その2 配賦基準の使用方法をどうするか
製造間接費を各製品に配賦する場合、配賦基準の使用方法をどうするかを決定しなければなりません。
配賦基準の使用方法には、以下の3つがあります。
2ー① 一括配賦
2ー② 費目群別配賦
2ー③ 費目別配賦
2ー① 一括配賦
一括配賦は、製造間接費を単一の基準を使用して、一括で各製品に配賦する方法です。
2ー② 費目群別配賦
費目群別配賦は、製造間接費を固定費と変動費、材料関係と機械関係など、それぞれの費目群に合った配賦基準を設定して各製品に配賦する方法です。
2ー③ 費目別配賦
費目別配賦は、製造間接費を費目別に配賦基準を設定して各製品に配賦する方法です。
分類その3 どのように配賦率を算定するか
どのように配賦率を算定するかの分類方法からは、以下の2つの方法があります。
3ー① 実際配賦
3ー② 予定配賦
3ー③ 正常配賦
3ー① 実際配賦
実際配賦は、製造間接費の実際発生額から算定した実際配賦率を用いて各製品に製造間接費を配賦する方法です。
実際配賦率は、原価計算期間が終了した後に算定されます。
3ー② 予定配賦
予定配賦は、あらかじめ算定した予定配賦率を用いて各製品に製造間接費を配賦する方法です。
予定配賦率は、会計期間における予測値に基づいて算定される配賦率であり、実際配賦率を見積ることと意味は同じです。
3ー③ 正常配賦
予定配賦率に似た配賦率に正常配賦率というものがあります。
正常配賦率は、予定配賦とほとんど同じなのですが異なる点として、実際配賦率は長期の見積りから算定した配賦率となります。
予定配賦率が短期の見積りであり計算の迅速性を重視しているのに対して、正常配賦率は長期的視点から操業度の変動によるブレを除去しており、配賦額の正常性を重視していることから正常配賦といわれています。
分類方法3つの観点から、どの方法が合っているのかを選択しよう
上記の3つの観点について、どの方法を選ぶのかは会社ないし自身で決定しなければなりません。
適切かつ緻密に計算しようとすると計算の手間がかかってしまうため、バランスを考えながら自社の状況に応じて選択しましょう。
配賦計算にもいろいろと種類があるのね。
なるべくラクな方法がいいなぁ。
ラクな方法で実態を表す配賦計算ができるならいいけど、実態から大きな乖離が発生しているのなら本末転倒だから気を付けてね!