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企業買収で使われるLBOって何?メリット・デメリットについて解説!

2024 1/09
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ビジネス会計
2024年1月9日
公認会計士にぼし
公認会計士(実務歴15年超)
外資・国内銀行系の主要プレミアムカードを自費保有し、会計の手法で検証
運営者情報・資格証書を見る
委員長

たまに企業買収のニュースで「LBO(エルビーオー)」という言葉を聞くけど、何の意味かしら?

えび

確かにニュースで聞く言葉だなぁ。

にぼし

「LBO」は企業買収方法の1つだよ!どんな内容なのか解説するね!

 この記事を書いた人

< プロフィール>
  公認会計士.com運営者
  公認会計士歴13年以上
  プラチナプリファード保有
  クレカ積立継続中

目次

LBOって何?

LBOという言葉はたまにニュースで耳にするかと思います。

 LBO融資、10年で倍増 みずほ・三菱UFJが首位争い(2023年10月5日付の日経新聞)

LBOとは「Leveraged Buyout(レバレッジド バイアウト)」の略称です。
会社の「買収方法」の1つであり、買収資金を金融機関(銀行)から借り入れたうえで、当該借入金を買収の対象会社に背負わせるスキームのことです。

会社買収は、買手企業が借入金債務を負うことが通常なのですが、LBOでは買収された会社が借金を背負うことになります。
そのため、買手企業はほぼ借入金のリスクを負担しないまま、買収したい企業を取得することができるのです。

委員長

どうしてこんな買手にとって都合の良い取引が実現できるのかしら…?


それは、LBOは買収対象企業の資産や将来期待されるキャッシュ・フローを借入金の担保として、買収対象社が金融機関等から資金調達をして買収するためです。

つまり、買手ではなく売手(買収対象企業)の資産やキャッシュフローが融資の担保となります。

そのため、LBOは少ない自己資金で買収に必要な資金を確保する目的で行われます。

借入金の返済は買った会社ではなく、買収対象となった会社が行うため、少ない自己資金でも買収が可能となります。

LBOの仕組み(シンプル版)

にぼし

ここでは理解しやすいように、流れをシンプルに記載するよ!

①から④は時系列で並んでいます。

① 買手企業が買収の受け皿となる会社(SPC)を設立

② 設立されたSPCが買収資金として金融機関より資金借入

③ SPCが買収対象会社を買収

④ SPCと買収対象会社とを一つの会社とするために合併

SPCとは「Special Purpose Company」の略称です。
「特別目的会社」と呼ばれます。企業が特定の資産を会社から切り離し、当該資産を利用した事業のためだけに作られる会社(ペーパーカンパニー)です。

LBOのメリットとデメリット

えび

LBOって何かイイコトあるの?美味しいだけの話ってないよね。。

企業買収にあたってLBOを選択するメリット・デメリットについて解説します。

買手企業におけるメリット

メリット① 少ない自己資金で買収することが可能

買手における最大のメリットは、少ない自己資金で企業買収を行うことができる点であり、例えば自社よりも規模が大きい企業であっても買収できるということがあります。

買手企業に出資している投資家(ファンド)のメリットとして、通常の借入金よりも支払利率が高い案件であるため、LBO成立後に売手が背負う借入金を無事に返済できた場合には、これに見合う大きなリターンが期待できます。
つまりリスクは高いですが、投資が成功した場合に大きなリターンが期待できるというメリットがあります。

メリット② 調達資金の返済リスクが少ない

LBOを行うにあたり、買手企業は当該企業を買収するためにSPCを設立します。

買収資金の調達はこのSPCが行うため、当該SPCに対して出資する買手企業は調達資金の返済義務を負いません。
つまり、銀行などの金融機関からの融資は買手企業としては返済義務を負わないノンリコースローン(非遡及型融資)となります。

そのため、買手企業のリスクは出資金部分のみという限定された状態で買収を行うことができます。

このように買手企業が負担する法的責任や信用力への影響、ファイナンス契約上の制約を限定することができるということになります。

買手企業におけるデメリット

デメリット① 買い手企業の経営陣にもプレッシャーがある。

LBOにより買収した後、買手企業には直接的な返済義務は生じませんが、売手企業が多額の借入債務を負うことになります。

売手企業がLBOによって融資された借入資金の返済に失敗した場合、経営責任は買手企業にも及びます。

そのため、事業改革を通じて多額の収益を出すことが求められ、売手企業の経営にも積極的に関与していく必要があります。

デメリット② 買収当初に見込んだシナジー効果を得られない場合がある。

LBOの後に売手企業との経営統合が上手くいかなかった場合などは、買手企業が期待した事業シナジーの獲得が達成されず、結果として業績不振に陥る可能性もあります。

デメリット③ 買収資金である借入金の金利コストが高い

LBOで借入実行される場合の借入金額は多額となることが通常であり、借入期間も一定程度長く(5年程度)となります。

そうすると、貸手の金融機関として資金を貸し出すことができても、リスクに見合うだけのリターンを求めます。

そのため、借入の金利が高くなるというデメリットがあります。

売手企業におけるデメリット

デメリット④ 経営において自由を奪われる可能性

売手企業には債務返済の義務が課せられることだけではありません。

買手企業において最大の目的は投下資金と利益を回収することであり、買手企業は売手企業の経営に積極的に参加することとなります。

買手企業側にも業績達成のためのプレッシャーを受けていることから、時として売手企業に対し厳しい達成条件を強いることも考えられます。

したがって、現在の経営方針や企業風土が大きく変わってしまうことを望まない売手企業の経営者にとってLBOがデメリットとなることも考えられます。

LBOによる企業買収が成功となる条件

以上より、LBOは買収者にとって魅力的な手法なのですが、同時にリスクや課題を抱えています。

LBOによる企業買収を成功したと言えるためには、以下の点に留意する必要があると考えられます。

  • 買収対象企業の資産や収益力、成長性などを正確に評価する
  • 買収資金の調達方法や返済計画を慎重に立案する
  • 買収対象企業の経営陣や従業員などのステークホルダーとのコミュニケーションを密にとる
  • 買収対象企業の経営改善や事業再編などの戦略を明確にする
えび

ふむふむ、イイコトばかりではないってことだよね。。

委員長

借入が増えて利息が高い分ハイリスクだけど、成功した場合にリターンも大きいってことね。

にぼし

そうだね、ハイリスクに耐えうる企業が買収対象になるということだから、LBOで買収される企業は優良企業(例えば、内部留保が多い、有利子負債が少ない、事業環境が安定しているなどなど)のケースが多いよ!

ビジネス会計
公認会計士にぼし
■ 公認会計士(実務歴15年超)・コンサルティング法人代表
監査法人での上場企業監査・IPO支援を経て独立。現在は企業の会計・財務顧問業務に従事。

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