公認会計士試験を合格する人は受験生時代の心構えに特徴があった。
受験生仲間には色々な人がいましたが、「あ、この人絶対合格するだろうなぁ」と直感で思う人には一定の共通点があり、当たり前のように合格していきました。
今回はそんな合格者の中でも記憶に残っている人をご紹介します。
難関資格と呼ばれているくらいだから、みんな相当な変わり者なんだろうなぁ。。
アンタに変わり者といわれてしまったらオシマイだわね。。
ぱっと見は普通だけど、実は内に秘めている人が多い印象だよ!
1.ストイックな修行僧 Aさん
Aさんは受験勉強をすることに対して、努力だとは思っていないようでした。自分が頑張っているなんて微塵も感じていないようです。
自分はブラック企業にでも入ったようなもので、毎日がむしゃらに勉強することが自分の仕事であり当然の行動だと考えていました。
受験生なのでお給料はもちろん入ってきませんが、それでも勉強することで日々充実していると感じるストイックな人でした。
また、毎日勉強しないとモヤモヤして気持ちが悪いとよく言っていました。
模擬試験の結果についても一喜一憂せず、点数が振るわなかったからといって落胆しません。
あくまでターゲットは本番の試験であり、模擬試験では出題の意図にどこまで自分が迫ることができたのかを試していました。
公認会計士試験を合格した直後でも全く浮かれないAさんに会ったとき、印象的な言葉を言っていました。
「受験生時代に苦労した分、これから収穫する時間だと勘違いしている合格者が多いけど、僕は違うと思う。合格した後こそもっと苦労して自分の畑を耕す時期なんだ、収穫期はずっと先だ。」
。。。。。
正に終わりなき旅の始まりだね。。
2.要領が良い次男坊タイプ Bさん
とにかく要領が良く、周りからは努力しているように見えないのになぜか結果を出すタイプ、それがBさんでした。
学生時代にも社会人にも一人は少なくともいたと思います。
見極め力が素晴らしく、問題を俯瞰してみたときに「この小問だけは絶対に落とせない」「ここは差がつかないから必要最低限の時間だけ使う」「ここは問題を読むだけで時間がかかりそうだから、1分で決着させる」といったような優先順位付けを瞬時に行っていました。
また、公認会計試験の試験範囲のなかでも、自分が勉強している受験科目の特定の論点でこれ以上伸びないなと感じた瞬間に、彼はすぐさまその勉強を辞めて、別論点の勉強を惜しげもなく開始していました。
「周りからかけてきた時間がもったいない!と言われる時もあるが、サンクコスト(※)だし、これ以上伸びない分野に勉強時間を費やすのはムダ」と深みにハマることなくバッサリ損切りしていったのでした。
合格後に彼はこう言っていました。
「難関試験だとしても結局は人間が試験問題を作っている以上、どこかにボーナス問題があり、どこかにトラップ問題がある。大事なのは、リスクとリターンを天秤にかけてどこに時間を注力するか。公認会計試験という一つのギャンブルで自分の人生を賭けているみたいで、楽しくてしょうがなかった。」
Bさんは、長期休暇にバックパッカーとして海外一人旅によく出掛けていたよ!
3.永遠のこれナンダ?期 Cさん
幼少期の子供はどんなことにも興味深々で「これナニ?」と疑問をもったりするものです。
大人になるにつれてだんだんと薄れてくるのですが、そうではなくむしろ成長するごとに興味津々となる場合もあるようです。
最後に紹介するCさんは、これナンダ?期が今でも続き受験生としても活かされているパターンです。
「この会計処理はなぜこうなんだろう」、「根底にある考え方はなんだ」、「テキストにはこうあるけどなんだかシックリこない、こういう背景もあるんじゃないか?」等々、一つの論点に対して疑問が止まりません。
Cさんが凄いのは、自分の疑問点を納得するまで解消した後は、他人にすらすらと説明できるくらい理解していることでした。
そして、時間が経ってもその論点を忘れておらず、結果として復習の時間がかなり少なく済んでいたようです。
公認会計士が他の専門家と一線を画すものとして、「職業的懐疑心」という言葉があります。
会社の処理を鵜吞みにせず、Cさんのように疑問点を持ち納得するまで解消することが、公認会計士の重要な資質の1つと言われています。
印象的なCさんの言葉がこちら。
「一つの物事を理解するのに他人よりも時間がかかるから、周りからは不器用だと思われているだろうし、さっさと次に進めば良いじゃないと言われることもある。でも、最初からあいまいにせず徹底的に突き詰めることが自分にとっては合格への一番安全な道だった。」
そうだよね、うん、わかるわかる。
ん?
合格するべくして合格する人は、ブレない自分を持っていた。
模擬試験でも本番でも圧倒的な結果を出していた3人の合格者をご紹介しました。
経歴や性格はそれぞれ違いますが、共通するのは自分の芯を持ちそれがブレないことでした。
もしかするとそれは天性のものでもあったかもしれませんし、難関資格で受験仲間と切磋琢磨するうちに自ずと鍛えられていったものなのかもしれません。
受かるための道はたくさんあるから自分に合った道を選択してね!