監査法人の担当会計士から間接費を「ハイフ」しろって言われたんだけど。。。
なるほど、配賦のことだね!
製造間接費の配賦は原価計算で必須の論点だから解説するね。
まずはどんな製造間接費があるのか知ってみよう!
製造間接費とは?
製造直接費は各製品単位に対して、どれくらい発生したのかを認識することができます。
その一方で、製造間接費はひとつの製品に対して発生が直接的に認識されません。
そのため、製造間接費は製造直接費の1単位あたりの金額を直接的に認識が出来ないことから、製造原価への組み込みにあたり、一定の基準により計算を行います。
このように、製造間接費を一定の基準に従い製品1単位あたりに負担させる計算を配賦といいます。
製造間接費は以下の3つから構成されます。
Ⅰ 間接材料費
Ⅱ 間接労務費
Ⅲ 間接経費
Ⅰ 間接材料費
間接材料費は主に3種類です。
補助材料費
補助材料費は製品製造において、メインではなく補助的に使用される物品に関する原価です。
例えば、 燃料や塗料、接着剤等の製品に直接組み込む部品ではなく、補助的な位材づけの材料です。
工場消耗品費
工場消耗品費は製品製造のために使用される消耗品に関する原価です。
例えば、機械油・サンドペーパーなどです。
消耗工具器具備品費
消耗工具器具備品費は製品製造のために使用される「少額な」工具器具備品の原価です。
例えば、組み立て用のドライバー・キャビネット等の少額な器具備品です。
Ⅱ 間接労務費
間接労務費は「直接労務費」=「直接工に対する賃金」以外の労務費を指します。
例えば以下の労務費が挙げられます。
・間接工に対する賃金
・工員の賞与手当
・退職給付引当金繰入額
・法定福利費
上記のように間接労務費は賃金以外にも様々な労務費が含まれているため、範囲が広いことに留意が必要です。
Ⅲ 間接経費
間接経費とは製品を製造するにあたり発生した金額を直接的に認識が出来ない経費を指します。
例えば以下のような費用が挙げられます。
・工場や製造機械の減価償却費
・水道光熱費(製造に関するもの)
・通信費(製造に関するもの)
間接労務費と同様に間接経費も様々な費用を含みます。
間接費の中でもどの種類に分類されるのかを意識しよう
製造間接費は様々な種類があるため、具体的には
Ⅰ 間接材料費
Ⅱ 間接労務費
Ⅲ 間接経費
のどれに該当するのかを意識するのが重要です。
次回は製造間接費の配賦基準について解説しますが、製造間接費の種類によって配賦基準も異なってきます。
むむむ、間接費ひとつとってもこんなにも種類があったのか。。
製造間接費に属する取引の種類は多いけど、分類自体は3つに分けられるからそれほど難しく考えることはないよ!